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- 社労士試験に最短で合格できる勉強方法が知りたい
- どの手順で始めたらいい?
- NGな勉強法は?
社会保険労務士試験の合格率は6〜7%。合格は狭き門です。非効率な方法で学習していては、合格は遠のいてしまいます。
この記事では、最短で合格するために欠かせない勉強方法を解説。記事を読めば覚えることに集中でき、合格の可能性が高まります。
最短で合格するために、満点を狙わないでください。次の3つのコツを意識して学習しましょう。
社労士試験は範囲が広いため、「書く」作業が中心の勉強はおすすめしません。
合格する可能性が確実に上がる!
社労士試験の勉強方法|基本
社労士試験の勉強を始める前に、知っておくべき基本を解説します。クリックすると各項目にジャンプします。
心がまえ|満点を狙わない
社労士試験は7割の得点で合格できます。最短で合格するには、満点を目指さないでください。
以下は過去10年間の合格基準をもとに算出した、確実な合格ラインです。
- 選択式:総得点28点以上(40点満点)かつ各科目3点以上(5点満点)
- 択一式:総得点46点以上(70点満点)かつ各科目4点以上(10点満点)
過去10年間を振り返ると、7割得点できれば合格できることがわかります。
100点よりも70点を取るほうが、時間もかからず簡単です。最短で合格するには、満点を目指してはいけません。
7割を確保する勉強に徹しましょう。
最短合格のコツ3つ
社労士試験に最短で合格するためのコツは3つです。常に意識しながら学習を進めましょう。
コツ① 情報を一元化する
社労士試験に最短で合格するために、情報を一元化しましょう。合格に必要な情報を1つの教材に集めるという意味です。
情報を一元化すると、以下のメリットが得られます。
- 自分だけのノウハウが蓄積される
- 知りたい情報に最速でたどり着ける
- 一元化の作業をしながら自然に記憶できる
一元化は勉強時間の短縮につながります。
情報を一元化するためのベースとなる教材は、テキスト(参考書)がベストです。問題集に情報を集約するよりも、テキストに書き込んだほうが少ない労力で済みます。
テキストには書かれていない、次のような内容を追記していきましょう。
- 法律の改正事項
- 問題集の解説を読み、新たに知った情報
- 資格スクールの講義で印象に残った例え話
あなたに最適なテキストに仕上げましょう。
コツ② 基本事項を重視する
社労士試験では、基本事項からの出題が7割を占めています。合格基準の目安は7割の得点です。
つまり、基本的な問題を落とさなければ、合格できるのです。
基本を理解することは難しいことではありません。以下の勉強を繰り返しましょう。
- 基本的な問題を何度も解く
- 資格スクールの講義を視聴する
- 重要度が高いチャプターや赤文字を中心に、テキストを読み込む
たいていの社労士試験のテキストや問題集は、重要度をA、B、Cなどでランク付けしています。資格スクールの大きな役割ひとつは、受講生が基本事項を理解できるよう丁寧に解説してくれることです。
基本を理解していれば、応用問題にも対応できるようになります。
基本事項をマスターすることが合格への近道です。
コツ③ メリハリをつける
社労士試験は出題される箇所がはっきりしています。以下は毎年のように出題されている項目です。
- 労働基準法(労基法)
- 総則、労働契約、賃金、労働時間・休憩・休日、年次有給休暇、就業規則
詳しくはこちら >> 労働基準法を攻略する方法 - 労働安全衛生法(安衛法)
- 総則等、安全衛生管理体制、安全衛生教育等
詳しくはこちら >> 労働安全衛生法の省エネ攻略法 - 労働者災害補償保険法(労災法)
- 業務災害等の認定、業務災害に関する保険給付、通則、特別加入
詳しくはこちら >> 労災保険法を得点源にする方法 - 雇用保険法(雇用法)
- 総則・通則、基本手当、不服申立て及び訴訟等
詳しくはこちら >> 雇用保険法をマスターする方法 - 労働保険の保険料の徴収等に関する法律(徴収法)
- 保険関係の一括、労働保険料、労働保険料の申告・納付、徴収金・督促及び滞納処分等
詳しくはこちら >> 得点を稼ぎやすい労働保険徴収法の攻略方法 - 労務管理その他労働に関する一般常識(労一)
- 労働契約法、社会保険労務士法、障害者雇用促進法、労働組合法、労働関係調整法、労働経済等
詳しくはこちら >> 労一で足切りにあうリスクを下げる勉強法 - 健康保険法(健保法)
- 総則、保険者、被保険者、被扶養者、標準報酬月額・標準賞与額、届出等、保険者の行う事業、保険外併用療養費、療養費、傷病手当金、資格喪失後の保険給付、通則、日雇特例被保険者、費用の負担、不服申立てその他
詳しくはこちら >> 8割得点したい健康保険法を攻略する方法 - 国民年金法(国年法)
- 被保険者、給付の通則、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金、その他給付、費用、不服申立て及び雑則、国民年金基金
詳しくはこちら >> 得点を取りにいく国民年金法の攻略法 - 厚生年金保険法(厚年法)
- 被保険者、標準報酬月額・標準賞与額、保険給付の通則、老齢厚生年金、障害厚生年金及び障害手当金、遺族厚生年金、費用
詳しくはこちら >> 守りの厚生年金保険法で5、6点を確保する方法 - 社会保険に関する一般常識(社一)
- 介護保険法、船員保険法、児童手当法、確定給付企業年金法、確定拠出年金法、法令に関する総合問題、白書等
詳しくはこちら >> もっとも救済措置が多い社一を攻略するための勉強法
よく出るポイントから集中的に覚えることで、効率よく得点アップができます。
また、社労士試験は科目ごとに配点が違います。以下は試験科目ごとの配点です。
試験科目 | 総配点 | 配点の内訳 |
---|---|---|
労基法 | 10点 | 選択式試験3点 択一式試験7点 |
安衛法 | 5点 | 選択式試験2点 択一式試験3点 |
労災法 | 12点 | 選択式試験5点 択一式試験7点 |
雇用法 | 12点 | 選択式試験5点 択一式試験7点 |
徴収法 | 6点 | 選択式試験0点 択一式試験6点 |
労一 | 10点 | 選択式試験5点 択一式試験5点 |
健保法 | 15点 | 選択式試験5点 択一式試験10点 |
国年法 | 15点 | 選択式試験5点 択一式試験10点 |
厚年法 | 15点 | 選択式試験5点 択一式試験10点 |
社一 | 10点 | 選択式試験5点 択一式試験5点 |
合計 | 110点 | 選択式試験40点 択一式試験70点 |
社労士試験の配点は、もっとも高い科目で15点。低い科目は5点です。15点を狙える科目に時間をかけたほうが、効率が良いのは明らかです。
科目ごとの配点や、よく出る箇所を知ったうえでメリハリをつけて勉強しましょう。
合格に必要な3つの知識
社労士試験の合格に必要な知識は次の3つに分類できます。
知識① 過去の試験問題
社労士試験に合格するには、過去に出題された問題(過去問)を解けることが大前提です。試験に出される問題は、過去問をアレンジした「焼き直し問題」が多いからです。
ただし、過去問がそのまま出題されるわけではありません。問題文の言い回しを変えたり、関連する知識が問われたりします。
焼き直し問題に対応するには以下の方法が有効です。
- 理解する
- 正確に覚える
- テキストで周辺知識を補強する
過去問の答えを丸暗記するのではなく、理解するように心がけましょう。
理解していれば、焼き直し問題に惑わされることなく正解を導き出せます。
知識② 法律の改正
合格するには、改正された法律(法改正)の内容を知っておく必要があります。法改正があった箇所はよく出題されるからです。
社労士試験は試験の実施を官報で公示した日に施行されている法令をもとに、問題が作られます。例年4月の中旬です。
つまり学習開始から使ってきたテキストには、法改正の情報は反映されていません。
法改正の情報を入手する方法は以下のとおりです。
- 市販の書籍
- ネットで調べる
- 資格スクールの講座
社労士試験に出題される可能性がある法律は30以上。すべての法律を自分でチェックするのは大変です。
正しい情報かも微妙ですので、市販の書籍か資格スクールの講座を活用するようにしてください。5月ごろから法改正に関する教材が出始めます。
法改正の内容を押さえて、得点源にしましょう。
詳細はこちら >> 法改正を得点源にする方法
知識③ 厚生労働白書・労働経済白書
社労士試験を攻略するには、厚生労働白書と労働経済白書に関する知識も必要です。
白書の内容は、以下の2科目で出題されます。
- 社会保険に関する一般常識
- 労務管理その他労働に関する一般常識
厚生労働白書と労働経済白書は厚生労働省のホームページで確認できます。しかし、それぞれの白書が300ページ以上と情報量が膨大。
白書をすべて読んで、出題される箇所まで予想するのは困難です。
白書対策も、市販の書籍や資格スクールの講座を活用するのが一般的です。
詳細はこちら >> 白書の出題ポイントを押さえる方法
記憶するための3原則
社労士試験の学習範囲は広いです。市販のテキストのページ数が1,000ページを超えていることも珍しくありません。
正確に記憶するためには、次の3つの原則を押さえる必要があります。
原則① 大枠をつかむ
最初に「大枠」をつかみましょう。社労士試験は広範囲にわたります。全体像を把握せずに学習を進めると、どこの何を勉強をしているのか、わからなくなってしまいます。
大枠をつかむには以下の方法がおすすめです。
- テキストの目次を見る
- 科目ごとに相関図を作る
過去問を解いて答え合わせをする(過去問演習)ときは、目次や相関図をチェックするようにしましょう。以下は雇用保険法の全体像を相関図にしたものです。
大枠を見ながら、どの法律の何の規定を勉強しているのかを、いつも確認しましょう。迷子にならずに済みます。
頭の中を整理できるので、スムーズに思い出せるようになります。
聴くだけで社労士試験の基礎が身に付く方法
文字を読まなくても、音声を聴くだけで基礎が自然に身につく方法があります。
「歩きながら」「歯を磨きながら」「お風呂に入りながら」聴くだけで、試験の全体像がスッと頭に入ります。
秘訣は、Amazonオーディブル(Audible)。オーディブルはナレーターが朗読した本をスマホアプリで聴けるサービスです。
オーディブルを使えば、「ゼロからスタート!澤井清治の社労士1冊目の教科書」を聴くことができます。澤井清治さんは、あの大手資格スクール「LEC東京リーガルマインド」の人気講師です。
今ならオーディブルを30日間、無料体験できます。まずはオーディブルで、基礎をラクに身につけてください。
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原則② 理解する
社労士試験の勉強をする際は、理解を心がけましょう。理解することには、たくさんのメリットがあります。
- 記憶するのがラクになる
- 忘れにくい
- 応用が効く
例えば、労働基準法の第6条には「中間搾取の排除」の規定が次のように定められています。
(中間搾取の排除)
第六条
何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。
引用元:労働基準法|e-Gov法令検索
中間搾取の排除は、第三者が使用者と労働者の間に入って、賃金のピンハネを行うことを防ぐための規定です。
中間搾取の排除の条文を、以下のように読み解くとわかりやすいです。
- 原則、有料の職業紹介をしてはならない
- 例外的に労働者派遣が認められている
条文の理解すると記憶がラクになります。
法律の意味を知ることで、応用問題にも対応できます。
原則③ 繰り返す
問題演習と、テキストでの確認を繰り返しましょう。反復には以下の効果があります。
- 知識が定着する
- 正確に記憶できる
- すぐに思い出せる
「問題集⇄テキスト」を繰り返した回数が多いほど、合格の可能性が高まります。合格者が問題集を、10回以上解いていることも珍しくありません。
社労士試験の大枠をつかんだ上で問題演習を繰り返すと、短期間で実力がアップします。
社労士試験の勉強方法を決める手順
最適な学習法は、人それぞれです。社労士試験の勉強方法を決めるときは、以下の順番で考えましょう。
いつ合格するか決める
合格する時期を決めましょう。例えば「次回の社労士試験で合格する」などです。
目標次第で、試験までに残された時間が変わってきます。
- 半年(183日×24時間):4,392時間
- 1年(365日×24時間):8,760時間
- 1年半(548日×24時間):13,152時間
社労士試験に合格するための勉強時間の目安は、800〜1,000時間です。
試験日までに800時間以上を確保できるか、考えてみましょう。
学習スタイルを選ぶ
合格目標の次は、どうやって勉強していくかを決めましょう。社労士試験の学習スタイルは以下の3つです。
- 独学
- 通学
- 通信講座
ライフスタイルに合う勉強法を選択してください。
独学
独学は社労士試験の市販のテキストや問題集を購入して、一人で勉強するスタイルです。独学のメリットとデメリットは以下のとおり。
- メリット
- ・費用を抑えられる(2万円程度)
・学習を始めるハードルが低い
・自分のペースで勉強ができる - デメリット
- ・スマホ学習ができない
・音声や動画を視聴できない
・重要なポイントがわかりにくい
・わからないことは自分で解決するしかない
独学は気軽に勉強を始められる分、挫折しやすいのが特徴です。独学で準備する教材は次のとおりです。
- 必要な教材
- テキスト(参考書)、過去問題集
- 準備したほうがいい教材
- 白書、横断整理、法改正、模擬試験
1年以内に合格したいなら、独学はおすすめしません。
やる気を保つコツはこちら >> モチベーションを維持する方法7選
横断整理
法律の枠を超えて比較すること。例えば「罰則」の規定は、どの法律にも定めれています。各法律の「罰則」の規定だけを抜き出し、一覧表にして覚えるわけです。
横断整理をすることで、似ているようで違う規定を正確に記憶することができます。
詳細はこちら >> 横断整理をすると覚えるのがラク
通学
通学は資格スクールへ行き、社労士試験の講義を受けるスタイルです。自分で教材を揃える必要はありません。学習の手順やペースも指導してもらえるため、覚えることに集中できます。
通学のメリットとデメリットは以下のとおりです。
- メリット
- ・仲間に出会える
・生の講義が聞ける
・講師に直接質問できる - デメリット
- ・通学に時間がかかる
・費用が高い(20万円前後)
・他の受講生の存在が気になる
社労士試験の通学講座で、有名な資格スクールは次の3つ。
- 資格の大原(公式サイト)
- 資格の学校TAC(公式サイト)
- LEC東京リーガルマインド(公式サイト)
一番モチベーションを保ちやすいのが通学です。
通学はお金に余裕があり、無理なく通える方におすすめします。
通信講座
資格スクールの通信講座を受講するスタイルです。通学と同様、合格するために必要な教材が揃います。独学と通学の中間的な位置付けです。
社労士試験における通信講座のメリットとデメリットは以下のとおりです。
- メリット
- ・メールで質問ができる
・通学よりも費用が安価(10万円前後)
・場所や時間を気にせず講義を視聴できる - デメリット
- ・孤独を感じやすい
・通学よりは挫折しやすい
・独学と比べると費用がかかる
通信教育はWebサービスが充実。スマホで講義やテキストを見ることができます。
スマホアプリを提供している資格スクールもあるぐらいです。アプリ内で、問題演習やスケジュール管理ができます。
通信講座が専門の主な資格スクールは次の5社です。
TACや大原、LECなどの通学タイプの資格スクールも、通信講座を提供しています。
学習スタイルの主流は通信講座です。
詳細はこちら >> 独学・通学・通信講座のメリットとデメリット
合格する可能性が確実に上がる!
スケジュールを立てる
社労士試験の学習スタイルが決まったら、スケジュールを立てましょう。ざっくりとした計画でOKです。
3つの期間に区切るのがおすすめです。
- 前期
- 中期
- 直前期
資格スクールを活用する場合でも、自分なりのスケジュールを考えてみましょう。学校が推奨する学習ペースを参考に、仕事の繁閑などを加味してください。
勉強開始から試験当日までの流れをつかむことが大事です。
前期
社労士試験の学習の前期は、スタートから4月までです。4月までにやることをイメージしましょう。
前期はインプット中心の学習がメインです。次の①から③の手順を何度も繰り返して、知識の定着を図ります。
- 大枠をつかむ
- テキストを読む、講義を視聴する
- テキストを読んだり、講義を視聴したりした項目に関連する過去問を解く
前期は丸暗記しようとせず、理解に努めてください。
基本事項をひとつずつ、理解していきましょう。
社労士試験の受験申し込み
受験の申し込み受付期間は、4月中旬から5月31日までです。お忘れなく。
中期
社労士試験の学習における中期は、5〜7月までです。5〜7月にやるべきことをまとめましょう。
5〜7月はアウトプットが中心です。過去問の演習を繰り返して、問題を解くスピードを上げていきます。
アウトプットを繰り返しながら、以下の課題にも取り組んでください。
- 白書対策
- 横断整理
- 模擬試験
- 法改正対策
- 苦手科目の克服
苦手科目を克服するためには、どこが不得意なのか把握する必要があります。
演習で間違えた問題や、記憶が曖昧だった箇所は記録しておきましょう。
直前期
直前期は8月です。社労士試験は例年、8月の第4日曜日に実施されます。2024年は、8月25日(日)に行われる見込みです。試験までの日数をカウントダウンしてみましょう。
8月は以下に注力してください。
- 総復習
- 体調管理
- 細かい数字や用語の暗記
社労士試験は、8月の過ごし方で合否が決まります。
夏季休暇や有給休暇をフル活用して、勉強時間を確保しましょう。
直前期8月の詳細はこちら >> 7月までに読んでほしい!試験前日までの過ごし方
1日の勉強時間を決める
社労士試験の学習スケジュールが決まったら、1日の勉強時間を決めましょう。日々の学習の目安にするためです。
合格に必要な勉強時間の目安は800〜1,000時間。目標にする総勉強時間を試験までの日数で割って、1日の学習時間を求めます。
以下は半年間と1年間の学習期間で、800時間と1,000時間に到達するために必要な1日の勉強時間です。
総勉強時間 | 半年間 | 1年間 |
---|---|---|
800時間 | 4時間23分/日 | 2時間12分/日 |
1,000時間 | 5時間28分/日 | 2時間45分/日 |
初めて社労士試験の勉強をする方でも、1,000時間学習すれば合格レベルに到達できます。まずは1,000時間を目標に、学習をスタートしてみてください。
進捗をチェックするために、毎日の学習時間を記録しましょう。
社労士試験の勉強方法|対策別
社労士試験の勉強方法を対策別に解説します。クリックすると各項目にジャンプします。
選択式試験と択一式試験
社労士試験は2タイプの試験に分かれています。
- 選択式試験(選択式)
- 択一式試験(択一式)
選択式と択一式の試験が午前と午後に分けて、1日で実施されます。
試験時間 | 開始〜終了時刻 | |
選択式 | 80分(1時間20分) | 10:30〜11:50 |
択一式 | 210分(3時間30分) | 13:20〜16:50 |
選択式も択一式も、基本的な学習方法は同じです。重要なことは過去問の反復になります。
しかし、選択式は8問と出題数が少ないです。問題演習は択一式の過去問を中心に行いましょう。
択一式の実力がつけば、選択式の問題も解けるようになります。
選択式
社労士試験の選択式は、以下のような問題が8問出題されます。5つの空欄に入る適切な語句を、与えられた20の選択肢の中から選ぶ形式です。
原則として、5空欄のうち3つ正解できれば1問クリアです。合格するには全8問でそれぞれ5分の3以上の正解が必要です。
受験生の得点が低かった問題は例外として、5分の2や5分の1の正解でもクリアになることがあります。(救済措置という)
選択式の特徴は以下のとおりです。
- 1問に10分使えるので時間には余裕がある
- 全8問で5分の3以上、正解することが難しい
- 受験生が正答率が低い問題は救済措置があることも
5分の3以上、正解することが難しい選択式を攻略するには、次のテクニックが有効です。
- 選択肢を見ずに空欄を埋めてみる
- 20個の選択肢を5つにグルーピングする
選択肢を見ずに自力で考えることで、選択肢に惑わされにくくなくなります。
1つ空欄には4つの選択肢が与えられています。20の選択肢を5つのグループに分けることで、ある程度絞り込むことが可能です。
選択式の予想問題集など使って、選択肢を絞り込む練習をしましょう。
詳細はこちら >> 選択式試験の対策
択一式
社労士試験の択一式は下記タイプの問題が70問出でます。5つの選択肢の中から「正しいもの」または「誤っているもの」を1つ選ぶ、5肢択一です。
択一式は7科目で、それぞれ10問出題されます。合格するには、科目ごとに4問以上の正解が必要です。選択式とは違い、救済措置はほとんど行われません。
択一式の特徴は以下のとおりです。
- 問題数が70問と多い
- 1科目4問以上の正解が必要
- 1問を3分以内に判断しないといけない
時間に余裕がない択一式を攻略するには、次の対策が効果的です。
- 過去問を繰り返し解く
- 問題演習のときに制限時間を設ける
- 1問を2分30秒以内に解く練習をする
過去問演習を重ねるたびに、解くスピードが速くなります。
詳細はこちら >> 択一式試験の対策
科目別
社労士試験の学習対象は全10科目。科目ごとの特徴と勉強方法は以下のとおりです。
- 労働基準法(労基法)
- 労働者を保護するために労働条件の最低基準を定めている法律。
会社内の規則等に関係した身近な内容が多いため、勉強しやすい。
各規定の考え方をつかむ。
詳しくはこちら >> 労働基準法を攻略する方法 - 労働安全衛生法(安衛法)
- 職場における労働者の「安全と衛生」に関するルールを定めた規定集。
もっとも出題数が少ない科目であるため、的を絞った学習をする。
規定集なので「3トン」「50人」といった数字を押さえる。
詳しくはこちら >> 労働安全衛生法の省エネ攻略法 - 労働者災害補償保険法(労災法)
- 職場でケガをしたときなどに役立つ規定を定めた法律。
素直な問題が多いため、点が取りやすい。
どういう場合に、どれくらい保険給付が行われるのかを順に押さえていく。
詳しくはこちら >> 労災保険法を得点源にする方法 - 雇用保険法(雇用法)
- 失業者の生活を保障をするための手当などについて定めた法律。
数字が多く出てくるが、高得点が期待できる。
どんな要件に該当したら、何が給付されるのかを理解する。
詳しくはこちら >> 雇用保険法をマスターする方法 - 労働保険の保険料の徴収等に関する法律(徴収法)
- 労災法や雇用法の保険料の徴収について定めた法律。
出題される内容は素直な内容が多く、高得点を確保したい。
焼き直し問題が多く出題されるため、過去問を繰り返す。
詳しくはこちら >> 稼ぎやすい労働保険徴収法の攻略方法 - 労務管理その他労働に関する一般常識(労一)
- 労基法・安衛法・労災法・雇用法・徴収法以外の労働に関する法令や、労働経済のデータなどが出題される科目。
学習すべき範囲が広いため、対策が難しい。
頻出事項を意識し、浅く広く知識を身につける。
詳しくはこちら >> 労一で足切りにあうリスクを下げる勉強法 - 健康保険法(健保法)
- 日常生活でのケガや病気のときに、医療費負担を軽くするための制度について定めた法律。
過去問からの再出題が多い。
過去問を確実に理解すれば攻略できる。
詳しくはこちら >> 8割得点したい健康保険法を攻略する方法 - 国民年金法(国年法)
- 全国民共通の基礎年金制度について定めた法律。
覚えることは多いが規定の要点さえわかれば、理解することは難しくない。
年金制度の基礎知識となるため、じっくり理解しながら学習を進める。
詳しくはこちら >> 得点を取りにいく国民年金法の攻略法 - 厚生年金保険法(厚年法)
- 会社員や公務員が加入する年金制度について定めた法律。
全10科目の中でもっとも制度が複雑でわかりにくい。
複雑な規定ができた経緯を知ることで理解しやすくなる。
詳しくはこちら >> 守りの厚生年金保険法で5、6点を確保する方法 - 社会保険に関する一般常識(社一)
- 健保法・国年法・厚年法以外の社会保険の法令や、社会保険の沿革、厚生労働白書の内容などが出題される。
ポイントを押さえて学習すれば高得点が狙える。
目的条文などの基本的な条文を中心に、法律名と内容を覚える。
詳しくはこちら >> もっとも救済が多い社一を攻略するための勉強法
目的条文
各法律の1条に定められた条文。法律の原則や趣旨、どんな目的で作られたのかが書かれています。社労士試験では頻出事項であり、最重要ポイントです。
全科目に共通するコツは、過去問を繰り返し解いて内容を理解することです。
法改正
社労士試験で出題される法律は、改正されることが頻繁にあります。例えば国民年金法や厚生年金保険法、健康保険法などは、国家財政の問題で改正が多いです。
改正された箇所は出題されやすい傾向があります。法改正をキチンと押さえると、得点源になるのです。
ところが、社労士試験に出題される法律は30以上あります。30以上の法律をすべて自分でチェックするのは現実的ではありません。
法改正対策は、市販の教材や資格スクールの講座を活用するのが一般的です。法改正の教材は5月以降にリリースされます。
一度記憶した知識を覚え直すことは、大変な作業です。
1日でも早く、法改正の勉強に取りかかりましょう。
詳細はこちら >> 法改正を得点源にする方法
白書
白書とは、厚生労働白書と労働経済白書のことです。社労士試験では「労務管理その他労働に関する一般常識」と「社会保険に関する一般常識」の2科目で、白書の内容が問われます。
厚生労働白書や労働経済白書から、労働統計や法改正に関する項目が出題されます。
主要な労働統計
労働力調査、毎月勤労統計調査、雇用均等基本調査、就労条件総合調査、賃金構造基本統計調査
試験の対策として、それぞれ300ページ以上ある白書をすべて読むのは効率的ではありません。白書対策に特化した市販の教材や資格スクールの講座を活用するのが一般的です。
白書を勉強する際のコツは、細かい数字を覚えないこと。主要な労働統計の傾向を押さえます。
- 上昇
- 低下
- 横ばい
- 何割くらい
- 過去最高・最低
雇用を取り巻く動向を、広く浅くつかむことを意識してください。
詳細はこちら >> 白書の出題ポイントを押さえる方法
模擬試験
模擬試験(模試)は必ず受けましょう。社労士試験の模試には3つの意義があります。
- 本番の予行練習になる
- 相対的な実力を把握できる
- 良質な予想問題が入手できる
模試なしで本試験に臨む行為は、オリンピックがかかった選考会にぶっつけ本番で挑むようなものです。
合格の可能性を下げないように、模試は必ず受けてください。
社労士試験の模擬試験
模試には2種類あります。
- 会場受験タイプ:TAC、大原、LEC
- 自宅受験タイプ:市販の書籍、通信講座専門の資格スクール
本試験の環境に近い、会場受験タイプの模試がおすすめです。
詳細はこちら >> 模試の効果的な活用法
横断整理
横断整理は頭の中にランダムに入っている知識を、整理整頓することです。
一つの箱に乱雑に入れられていたCDとDVDを、別々の箱に分けて保管するイメージ。整理することで使いたいときに、すぐ取り出せるようになります。
社労士試験の範囲で、横断整理の例を挙げます。
被保険者の資格喪失届の提出期限は、雇用法は10日以内、健保法は5日以内、国年法は14日以内、厚年法は5日以内です。提出期限が法律ごとに異なるので、覚えることも思い出すことも大変です。
被保険者の資格喪失届の提出期限を横断整理すると以下になります。
健保法・厚年法 | 雇用法 | 国年法 | |
被保険者 資格喪失届 提出期限 | 5日以内 | 10日以内 | 14日以内 |
横断整理をすることによって、被保険者の資格喪失届の提出期限をスッキリ記憶できます。
全科目を一通り勉強したあとで、うまく思い出せないと感じたら横断整理を始めましょう。
横断整理の仕方
横断整理のやり方は2つです。
- 教材を購入する
- 自分で共通事項をまとめる
横断整理のための教材は資格スクールの講座はもちろんのこと、市販の書籍でも出版されています。
詳細はこちら >> 横断整理をすると覚えるのがラク
社労士試験の勉強方法に関するよくある質問
社労士試験の勉強方法に関する、よくある質問をまとめました。クリックすると各質問にジャンプします。
ベストな勉強方法は?
社労士試験において、全員にベストな学習方法はありません。能力が人それぞれ違うからです。
記憶の仕方、ひとつとっても個人差があります。
- 目で記憶するタイプ
- 耳から覚えるタイプ
集中できる時間帯もさまざまです。
- 朝型
- 夜型
まずは、いろいろな勉強方法を試してみましょう。
自分に合う学習スタイルを見つけることができたら無理なく継続できるため、合格にグッと近づきます。
社労士試験は午前中にスタート
試験は例年、午前10時30分から始まります。夜型の場合は、朝型にシフトしていきましょう。
効果が高い記憶術は?
社労士試験の内容を記憶するには、次の方法が効果的です。
- 語呂合わせ
- ボイスレコーダー
- エビングハウスの忘却曲線を意識して復習
語呂合わせは、数字の暗記に効果大。語呂合わせ専用の教材が市販されていますが、自作の語呂でもOKです。
ボイスレコーダーは、なかなか覚えられない箇所を記憶するのに有効です。選択式対策として目的条文を覚えたいときに録音すると、繰り返し聞くだけで自然と頭に入ります。
エビングハウスの忘却曲線を意識して復習をすれば、覚えたことを忘れにくくなります。以下の順で復習するのがおすすめです。
- 1日後
- 1週間後
- 1ヶ月後
- 3ヶ月後
自分に合う記憶術を組み合わせて、効果を倍増させましょう。
覚え方はこちら >> すぐに実践できる暗記方法10選
おすすめしない学習法は?
社労士試験の勉強をするときに、以下の方法はおすすめしません。
- インプット偏重
- 教材を買いまくる
- とにかく書いて覚える
テキストを読んだり講義を見たりするインプットにいくら時間をかけても、社労士試験の問題を解けるようにはなりません。合格するには、「アウトプット=過去問の演習」が不可欠だからです。
不安をなって資格スクールのオプション講座をたくさん申し込んでも、消化できなければ余計心配になります。最低限の教材の内容を、完璧に消化吸収することを優先しましょう。
社労士試験の範囲は膨大です。何でも書いて覚えようとすると、書き終える前に試験日を迎えてしまいます。サブノートを作るなら、テキストに書き込みましょう。
書いて覚えるよりは、目と耳から記憶できる「音読」がおすすめです。
テキストと問題集はどちらが重要?
社労士試験の学習では、テキストと問題集どちらも重要です。テキストだけを丸ごと覚えても問題は解けません。問題集だけを完璧にしても合格には届きません。
学習の比重は以下のとおりです。
- 前半(4月まで):テキスト
- 後半(5〜8月):問題集
学習の前半はインプットのためテキスト、後半は問題演習のため問題集、と学習のウェイトが移っていきます。
問題演習のたびにテキストを確認して、過去問に周辺知識をプラスしていきましょう。
問題集とテキストは何回繰り返せばいいですか?
問題集は少なくとも、3回連続で正解できるようになるまで繰り返し解きましょう。さらに、3回連続で正解できるようになっても、忘れないように1ヶ月に1回は論点を復習することが理想です。
テキストを1ページから順番に読んでいくことはオススメしません。理由は、時間がかかるからです。社労士試験のテキストは一般的に1,000ページ以上あります。最初から最後まで、何度も読める代物ではありません。
テキストは、予備校の講義を試聴しながらポイントを書き込む。そして、問題集を解いてわからないときに確認する、という使い方をしましょう。
テキストは参考書として、活用してください。
学習する科目の順番は?
社労士試験の科目を学習する順番は、資格スクールや市販のテキストによって異なります。基本的には、各教材が推奨しているか科目順で勉強を進めましょう。
王道とされている学習の順番は以下のとおりです。
- 労働基準法
- 労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法
- 雇用保険法
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律
- 労務管理その他労働に関する一般常識
- 健康保険法
- 国民年金法
- 厚生年金保険法
- 社会保険に関する一般常識
こだわりがなければ、いちばん身近でわかりやすい労働基準法からスタートしてください。
時間をかけるべき科目は?
社労士試験の科目で、勉強に時間を充てるべき科目は以下のとおりです。
- 健康保険法
- 国民年金法
- 厚生年金保険法
理由は配点が高いから。健保法・国年法・厚年法の社会保険3科目で、総得点の41%を占めています。
逆に、メリハリをつけて学習したほうがいい科目は次の3科目です。
- 労働安全衛生法
- 労務管理その他労働に関する一般常識
- 社会保険に関する一般常識
安衛法・労一・社一の3科目は学習範囲が広いため、深入りしても高得点が期待できません。守りの戦略が適しています。
「社会保険科目を制する者が、社労士試験を制する」といわれているほどです。
選択式と択一式はどちらに注力すべき?
社労士試験の問題演習をする際は、択一式の過去問を中心に解くようにしましょう。理由は以下の3つです。
- 選択式の過去問は問題数が少ない
- 択一式の過去問の中から、選択式の問題が出題されることがある
- 択一式の問題演習を繰り返すことで、選択式の問題も解けるようになる
選択式で出題された部分が、択一式の問題になることもあります。選択式の過去問も押さえておきましょう。
出題されるポイントは択一式も選択式も、基本的には同じです。
詳細はこちら >> 合格基準点を超えるための択一式・選択式対策
無料で使える学習ツールはありますか?
WEB上で、過去問演習ができる無料サイトがあります。おすすめは次の2サイトです。
もちろん、スマホにも対応しています。ただし、無料サイトですので、情報の更新漏れや誤植もあります。あくまで補助教材として、活用されることをオススメします。
モチベーションを維持するには?
社労士試験の学習期間は短くても半年、長いと1年以上に及びます。勉強を継続するには、モチベーションの維持が欠かせません。
やる気を保つために、次の3つを心がけましょう。
- 楽しく学ぶ
- 成長を実感する
- 社労士になる目的を明確にする
楽しみながら学ぶためには、自分に合う教材が必要です。
日々の学習記録を付けましょう。振り返ることで、成長を実感できます。
社労士を目指す目的を忘れないようにしてください。「仕事が辛い」「会社に縛られたくない」「人の役に立ちたい」など、動機は何でもOKです。
「社労士になりたい」という気持ちが強いほど、モチベーションを保てます。
やる気を保つコツはこちら >> モチベーションを維持する方法7選
自分に合う勉強方法を確立して社労士試験に最短合格しよう
社労士試験に最短で合格するには、満点を目指さないようにしましょう。
以下のコツを押さえて勉強すると、最速で得点につながります。
- 情報を一元化する
- 基本事項を重視する
- メリハリをつける
次の3つを意識して勉強すると、確実に記憶できます。
- 大枠をつかむ
- 理解する
- 繰り返す
学習の基本を理解した上で、さまざまな勉強方法を試してみましょう。
自分に合う勉強方法を確立できれば、合格の可能性はグンと上がります。
合格する可能性が確実に上がる!