難しすぎる社労士試験に一発合格する確率は?【難易度と合格ラインを解説】

難しすぎる社労士試験に一発合格する確率は?【難易度と合格ラインを解説】
  • 社労士試験は一発合格できる?
  • 宅建と比べたときの難易度は?
  • 最短で合格する方法が知りたい

社会保険労務士試験に一発で合格する確率は2%以下。戦略を立てて試験にのぞまなないと、1回の受験で合格するのは困難です。残念ながら、誰でもすぐに受かる試験ではありません。

私は2014年の試験に合格した現役社労士です。

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この記事では社労士試験の難易度と合格ラインを解説します。記事を読めば、一発で合格するために最適な一手を打つことができます

社労士試験の合格率は6〜7%。合格するには、宅地建物取引士の2倍以上となる800〜1,000時間の勉強が必要です。

社労士やま
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最短で合格するために、資格スクールを活用しましょう。

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社労士試験の合格率は6〜7%

階段を上っている男性

社労士試験の合格率は6〜7%で推移しています。以下は過去10年間の受験申込者数・受験者数・合格者数です。

実施年度合格率合格者(人)申込者(人)受験者(人)受験率
2012年度7.0%3,65066,78251,96077.8%
2013年度5.4%2,66663,64049,29277.5%
2014年度9.3%4,15657,19944,54677.9%
2015年度2.6%1,05152,61240,71277.4%
2016年度4.4%1,77051,95339,97276.9%
2017年度6.8%2,61349,90238,68577.5%
2018年度6.3%2,41349,58238,42777.5%
2019年度6.6%2,52549,57038,42877.5%
2020年度6.4%2,23749,25034,84570.8%
2021年度7.9%2,93750,43337,30674.0%
受験申込者数・受験者数・合格者数の推移(過去10年)

過去10年間で合格率がもっとも高い年は2014年度の9.3%一番低い年で2015年度の2.6%です。2017年以降の合格率は6%以上をキープしています。

受験率は75%前後です。試験の申し込みを済ませても、約25%の人が受験していません。

直近5年間のトレンドは次のとおりです。

  • 合格率:6.8%
  • 受験申込者数:5万人前後
  • 受験者数:4万人弱
  • 合格者数:2,500人前後

なぜ社労士試験が難しいかというと、1年間の合格者数が平均で2,500人程度になるように調整されているから合格率が低い理由は、試験主催者が何らかの事情で合格者数を制限しているからです。

受験者数が多い割に狭き門なのが、「社労士は無理ゲー」だとか、合格すると周りから「すごい」といわれる由縁です。

社労士やま
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受験者数は、不景気になるほど増える傾向があります。

合格者の6割が30歳~40歳台

30代から40代の男性

2021年に実施された社労士試験の合格者の年齢層で、最多は「35~39歳」でした。

以下は全国社会保険労務士会連合会試験センター(試験センター)が発表した合格者の年齢階層別割合です。

合格者の年齢層割合
24歳以下2.2%
25〜29歳10.6%
30〜34歳17.5%
35〜39歳18.1%
40〜44歳14.1%
45〜49歳14.4%
50〜54歳9.4%
55〜59歳7.5%
60歳以上6.2%
合計100.0%
2021年度 合格者の年齢階層別割合

2021年の合格者の年齢層は、もっとも多い「35〜39歳」(18.1%)に次いで、「30〜34歳」(17.5%)、「45〜49歳」(14.4%)、「40〜44歳」(14.1%)の順になっています。

「30〜49歳」までの合格者の割合を合計すると64.1%。社労士試験は30〜40歳台に人気の資格といえます。

社労士やま
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2021年の合格者の最年少は20歳、最高齢は73歳でした。

働きながら合格できる

作業服を着て働いている男性

2021年社労士試験の合格者の職業で、もっとも多かったのが「会社員」(60.4%)です。以下は試験センターが発表した、合格者の職業別割合です。

合格者の職業割合
会社員60.4%
無職10.3%
公務員7.8%
団体職員5.6%
自営業4.2%
役員3.4%
学生1.1%
その他7.2%
合計100.0%
2021年 合格者の職業別割合

合格者の職業に、「公務員」(7.8%)と「団体職員」(5.6%)が含まれています。

「会社員・公務員・団体職員」といった雇われている人の割合を合計すると73.8%。合格者の7割を被用者が占めていることから、社労士は働きながら合格を目指せる資格だとわかります。

「自営業者」(4.2%)には、税理士や行政書士として開業している人も含まれます。隣接士業も社労士として仕事を受けるために、合格を目指すのです。

合格者の6割は男性

握手をしている男女

試験センターが発表した、2021年社労士試験の合格者の男女割合は以下のとおりです。

  • 男性:61.7%
  • 女性:38.3%

合格者の6割を男性が占めています。

社労士やま
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以上のデータから、2021年の合格者の多数は「30歳〜40歳台の男性会社員」だと推測できます。

簡単だった年がある

スリーセブン

難しすぎるといわれる社労士試験ですが、合格率と合格者数の推移を見ると簡単だった年があることがわかります。以下は直近10年間の推移です。

実施年度合格率合格者(人)受験者(人)
2012年度7.0%3,65051,960
2013年度5.4%2,66649,292
2014年度9.3%4,15644,546
2015年度2.6%1,05140,712
2016年度4.4%1,77039,972
2017年度6.8%2,61338,685
2018年度6.3%2,41338,427
2019年度6.6%2,52538,428
2020年度6.4%2,23734,845
2021年度7.9%2,93737,306
合格率と合格者数の推移(過去10年)

2014年と2021年は他の年よりも合格率が高く、合格者数も多いです。ここ10年間は、1年間の合格者数の平均を2,500人程度にするために、試験主催者が調整していると考えられます。

このことから、今後も10年間に2回くらいは合格者数を調整するために、比較的簡単な年があると予想できます。

社労士やま
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私は合格率9.4%の2014年に合格しました。続けているとラッキーが起こります。

社労士試験に一発合格する確率は2%以下

ジャンプしている男性

社労士試験に一発合格する合格する確率は2%以下です。

以下は資格スクールのTACが、2017~2021年の合格者422名(TAC受講生)に実施したアンケート結果。何回目の受験で合格したか、を表すデータです。

TAC合格者の受験回数割合
1回26%
2回25%
3回19%
4回13%
5回7%
6回以上10%
合計100%
出典:TAC出版2023年合格目標「無敵の社労士①」スタートダッシュ

TACの受講生で、1回目の受験で合格しているのは26%です。社労士試験の合格率が7%だとすると7%×26%=1.82%

社労士試験に1回目で合格できるのは、計算上100人中1.82人となります。一発合格の確率を知った上で、 戦略を立てることが重要です。

社労士やま
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しかし別の言い方をすれば、合格者の70%は3回以内の受験で合格しています。

円グラフ。1回から3回の受験で合格した割合は70%
TAC合格者の受験回数

また受験者の中には合格ラインに達していないけど、「受かったらいいな」「来年のために」という記念受験的な方が23、存在します。楽観過ぎてもいけませんが、過度に悲観的になる必要もありません。

学習スタイルはこちら >> 独学・通学・通信講座のメリットとデメリット

社労士試験に最短で合格したいなら資格予備校

e-learning

社労士試験に一発合格したいなら、TACなどの資格予備校を活用しましょう。予備校を利用するメリットは以下の3つです。

  • ムダなく学習できる
  • 講義を視聴して理解できる
  • わからないことを質問できる

社労士試験の出題範囲は膨大です。市販のテキストが1,000ページを超えていることも珍しくありません。テキストを丸暗記するのは大変です。

資格スクールの場合、重要ポイントを中心に講義が展開されます。範囲が絞られる分、記憶する量を減らせるわけです。講義を視聴することで理解できる部分が増え、覚えたことを忘れにくくなります

合格者の大多数が資格予備校を利用しています。スタート時点でハンデを負わないように、予備校の活用を検討しましょう。

社労士やま
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最近はスマホで受講できるeラーニングが主流です。料金も安価になりました。

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社労士の難易度をランキング

輝いている5人の男女

社労士と他6士業の難易度を比較してランキングしました。以下は各資格の「合格率」と「合格までの学習時間の目安」をもとに、難易度を5つ星で評価したものです。

順位資格名難易度合格率合格までの学習時間の目安
1弁護士(予備試験)
(5.0 / 5.0)
3%6,000時間
2司法書士
(4.0 / 5.0)
4〜5%3,000時間
2税理士
(4.0 / 5.0)
15〜20%3,000時間
3中小企業診断士
(3.0 / 5.0)
4〜5%1,000〜1,500時間
4社会保険労務士
(3.0 / 5.0)
6〜7%800〜1,000時間
5行政書士
(3.0 / 5.0)
10〜13%600〜800時間
6宅地建物取引士
(2.0 / 5.0)
15〜17%300〜500時間
7士業 試験の難易度を比較

資格ごとに試験のルールや合格基準が異なるので一概にはいえませんが、社労士は中小企業診断士や行政書士と同じレベルの難易度です。

社労士、中小企業診断士、行政書士の3つを難易度順に並べると以下のとおり。

  • 【難】 中小企業診断士 > 社労士 > 行政書士 【易】

合格までの学習時間と合格率から考察すると、3つの資格の中では中小企業診断士が一番難易度が高いです。

社労士やま
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社労士は、弁護士・司法書士・税理士と比べると、手が届くレベルの試験です。

>> 合格に必要な勉強時間と時短方法7選

社労士の魅力は独占業務

スーツ姿の男性

中小企業診断士のほうが社労士よりも試験の難易度が高い傾向にありますが、社労士には「独占業務」があります。 一方、中小企業診断士には独占業務がありません。

独占業務とは「資格をもっている者だけが独占的に行うことができる業務」を指します。社労士の独占業務は次のとおりです。

独占業務業務内容
1号業務労働社会保険諸法令に関する
・書類作成
・提出代行
・事務代理
・紛争解決手続代理業務
2号業務労働社会保険諸法令に関する
・帳簿書類作成
社労士の独占業務

独占業務である1号業務と2号業務については、社労士だけが報酬を得て業務を行うことができます。社労士は国から独占業務が認められている特別な資格なのです。

下記は各士業に認められている主な独占業務です。

  • 弁護士:裁判手続き、紛争性のある事件についての交渉をする
  • 司法書士:登記または供託に関する手続についての代理ができる
  • 税理士:税務代理、税務書類の作成、税務相談ができる
  • 行政書士:官公署に提出する書類および事実証明、権利義務に関する書類の作成代理
  • 宅地建物取引士:重要事項の説明、重要事項説明書への記名押印、契約書への記名押印

>> 社労士資格の3つのメリット

社労士試験の合格ライン

ハードルの前に立っている男性

社労士試験の原則的な合格基準は以下の4つです。すべての基準をクリアしたら合格です。

  • 選択式試験の総得点が49点以上
  • 選択式試験の全8科目がそれぞれ3点以上
  • 択一式試験の総得点が28点以上
  • 択一式試験の全7科目がそれぞれ4点以上

受験者の点数により合格基準が調整され、合格基準点が決まります。基本的には原則的な基準よりも、実際の合ラインは低くなります。つまり、基準点は毎年変動するのです。

合格基準の調整

受験者の得点を勘案して、合格基準点を決めることです。合格基準点は、試験に合格するために最低限必要な点数。

科目ごとの合格基準点が引き下げられることを「基準点の補正」や「救済措置」などと呼びます。本記事では「救済措置」で表記統一します。

以下は2021年の試験の合格ラインです。

選択式試験:総得点24点以上かつ各科目3点以上
ただし、労務管理その他の労働に関する一般常識は1点以上、国民年金法は2点以上(救済措置)
択一式試験:総得点45点以上かつ各科目4点以上

社労士試験に合格するには、合格基準をすべてクリアする必要があります。

社労士やま
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選択式試験と択一式試験の得点を合計した総得点は、合格基準に含まれません。

試験は選択式と択一式の2種類

鉛筆を持っている手のイラスト

社労士試験は2種類の試験が実施されます。どちらもマークシート方式です。

  • 選択式試験
  • 択一式試験

選択式試験は8問

5人中一人をクレーンで引き上げようとしている画像

選択式試験(選択式)は以下のような問題が8問出題されます。5つの空欄に入る適切な語句を、与えられた20の選択肢の中から選ぶ形式です。

2021年選択式試験の問題文
2021年選択式試験の選択肢
2021年選択式試験の問題「厚生年金保険法」

選択式の試験科目と配点、出題数は次のとおり。

科目数科目名配点出題数
1労働基準法+
労働安全衛生法
5点
(労基3点+安衛2点)
1問
5空欄
2労災保険法5点1問
5空欄
3雇用保険法5点1問
5空欄
4労一5点1問
5空欄
5社一5点1問
5空欄
6健康保険法5点1問
5空欄
7厚生年金保険法5点1問
5空欄
8国民年金法5点1問
5空欄
合計40点8問
40空欄
選択式試験の科目
社労士やま
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選択式の配点は空欄1つが1点で、40空欄×1点=40点満点です。

詳細はこちら >> 選択式試験の対策

択一式試験は70問

たくさんの選択肢の前に立ち尽くしている男性

択一式試験(択一式)は下記タイプの問題が70問出ます。5つの選択肢の中から「正しいもの」または「誤っているもの」を1つ選ぶ、5肢択一です。

2021年択一式試験の労働基準法問6の問題文。
2021年択一式の試験問題「労働基準法」

択一式の試験科目と配点、出題数は以下になります。

科目数科目名配点出題数
1労働基準法+
労働安全衛生法
10点
(労基7点+安衛3点)
10問
2労災保険法+
労働保険徴収法
10点
(労災7点+徴収3点)
10問
3雇用保険法+
労働保険徴収法
10点
(雇用7点+徴収3点)
10問
4労一+社一10点
(労一5点+社一5点)
10問
5健康保険法10点10問
6厚生年金保険法10点10問
7国民年金法10点10問
合計70点70問
択一式試験の科目
社労士やま
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択一式の配点は1問1点で、70問×1点=70点満点です。

詳細はこちら >> 択一式試験の対策

合格ラインの推移

チャート図

以下は社労士試験の10年間の合格ラインの推移です。合格基準点は毎年変動しています。

試験年合格率選択式
基準点
選択式
救済措置
択一式
基準点
択一式
救済措置
2012年7.0%総得点 26点以上
各科目 3点以上
厚年は2点可総得点 46点以上
各科目 4点以上
なし
2013年5.4%総得点 21点以上
各科目 3点以上
社一は1点可
労災・雇用・健保は2点可
総得点 46点以上
各科目 4点以上
なし
2014年9.3%総得点 26点以上
各科目 3点以上
雇用・健保は2点可総得点 45点以上
各科目 4点以上
労一+社一は3点可
2015年2.6%総得点 21点以上
各科目 3点以上
労一・社一・健保・厚年は2点可総得点 45点以上
各科目 4点以上
なし
2016年4.4%総得点 23点以上
各科目 3点以上
労一・健保は2点可総得点 42点以上
各科目 4点以上
労一+社一・厚年・国年は3点可
2017年6.8%総得点 24点以上
各科目 3点以上
雇用・健保は2点可総得点 45点以上
各科目 4点以上
厚年は3点可
2018年6.3%総得点 23点以上
各科目 3点以上
社一・国年は2点可総得点 45点以上
各科目 4点以上
なし
2019年6.6%総得点 26点以上
各科目 3点以上
社一は2点可総得点 43点以上
各科目 4点以上
なし
2020年6.4%総得点 25点以上
各科目 3点以上
労一・社一・健保は2点可総得点 44点以上
各科目 4点以上
なし
2021年7.9%総得点 24点以上
各科目 3点以上
労一は1点可
国年は2点可
総得点 45点以上
各科目 4点以上
なし
社労士試験 合格基準の推移(過去10年)

過去10年間で、選択式の総得点の合格基準点は低い年が21点高い年は26点

択一式の総得点の合格基準点は低い年が42点高い年で46点でした。

確実な合格ラインの目安

ゴールテープを持っている2人

社労士試験の過去10年間の合格基準から、確実な合格ラインの目安は次のように導き出せます。

  • 選択式:総得点27点以上かつ各科目3点以上
  • 択一式:総得点47点以上かつ各科目4点以上

選択式、択一式ともに、「かつ」がポイントです。総得点が高くても各科目の基準点を満たしていなければ、救済措置がない限り不合格になってしまいます。

社労士やま
社労士やま

合格率が低い年度で、救済措置が多く見られます。

合格時と不合格時の得点例

for example

合格時と不合格時の得点例をご紹介します。合格基準は、2021年の社労士試験の基準点(下記)を使います。

選択式試験:総得点24点以上かつ各科目3点以上
ただし、労務管理その他の労働に関する一般常識は1点以上、国民年金法は2点以上(救済措置)
択一式試験:総得点45点以上かつ各科目4点以上

合格時の得点事例

ガッツポーズをしている男性

2021年の社労士試験の得点が、以下の場合は合格です。(選択式は「選」、択一式は「択」に省略)

合格基準満点合格
基準点
得点
選・労基+安衛5点3点以上3点
選・労災5点3点以上5点
選・雇用5点3点以上4点
選・労一5点1点以上1点
選・社一5点3点以上3点
選・健保5点3点以上5点
選・厚年5点3点以上3点
選・国年5点2点以上2点
【選・総得点】40点24点以上26点
択・労基+安衛10点4点以上7点
択・労災+徴収10点4点以上8点
択・雇用+徴収10点4点以上5点
択・労一+社一10点4点以上4点
択・健保10点4点以上6点
択・厚年10点4点以上7点
択・国年10点4点以上8点
【択・総得点】70点45点以上45点
合否判定合格
社労士試験 合格時の得点例

選択式科目の「労一」と「国年」の得点が3点未満ですが、救済措置により合格基準点が引き下げられているため合格です。

不合格時の得点事例

うつむいている男性

得点が以下だった場合は、不合格になります。

合格基準満点合格
基準点
得点
選・労基+安衛5点3点以上4点
選・労災5点3点以上5点
選・雇用5点3点以上4点
選・労一5点1点以上3点
選・社一5点3点以上4点
選・健保5点3点以上5点
選・厚年5点3点以上4点
選・国年5点2点以上3点
【選・総得点】40点24点以上32点
択・労基+安衛10点4点以上8点
択・労災+徴収10点4点以上8点
択・雇用+徴収10点4点以上7点
択・労一+社一10点4点以上3点
択・健保10点4点以上8点
択・厚年10点4点以上7点
択・国年10点4点以上9点
【択・総得点】70点45点以上50点
合否判定不合格
社労士試験 不合格時の得点例

選択式・択一式ともに総得点の基準を大きく上回っていますが、択一式科目の「労一+社一」が合格基準点を下回っています。判定は不合格です。

社労士やま
社労士やま

総得点はクリアーしているのに、科目の基準点を下回り不合格になることを、社労士試験では「足切り」といいます。

社労士試験で足切りを防ぐ方法

盾を持って矢を防ぎながら前進している男性

社労士試験で足切りを防ぐには、苦手科目を作らないことです。いくら総合点が良くても1科目、基準点を下回ると不合格になってしまいます。

苦手科目を作らないために、学習の際は以下の3つを心がけましょう。

  • 深追いをしない
  • 苦手分野を特定する
  • バランスよく勉強する

深追いしない

困っている男女

労働基準法や雇用保険法を学習していると、日常生活に関係することがたくさん出てきます。

  • 賃金
  • 休日
  • 労働時間
  • 年次有給休暇
  • 失業保険(正式には雇用保険)

一つひとつに興味をもつのは良いことですが、深追いするのはやめましょう。合格から遠ざかってしまいます

社労士試験で出題される可能性がある法律は30以上。テキストに書かれていないことまで調べだしたら、時間がいくらあっても足りません

社労士やま
社労士やま

「深追い」は、合格してからの楽しみにとっておきましょう。

苦手分野を特定する

虫眼鏡を持ってこちらを見ている男性

苦手科目を作らないように、以下の方法で不得意な分野を特定してください。

  • 過去の試験問題(過去問)を解くたびに記録を付ける
  • 模試を受ける

過去問を解くたびに、「〇正解できた」「×不正解だった」は記録しましょう。3回、5回と過去問を繰り返すうちに、苦手な問題がはっきりします。

>> 正誤記録の付け方はこちら

模試を受けると実力が数値化されます。点数を取れていない分野が一目瞭然です。解けなかった問題を集中的に復習しましょう。

苦手分野を客観的に把握する方法は「問題演習の〇×記録」と「模試」だけです。必ず実践するようにしてください。

模試

社労士試験の本番を想定するための模擬試験。資格スクール各社が威信をかけて問題を作るため、良質な予想問題としても活用できます。模試では、TACの勝利の全国模試シリーズが有名です。

詳細はこちら >> 得点につながる模試の活用方法

バランスよく学習する

テキストを開いて勉強しているイラスト

苦手科目を作らないように、全10科目をバランスよく勉強しましょう。学習する科目が極端に偏ってしまったら、足切りになる可能性が高くなります。

バランスよく勉強するために、学習記録を付けるのがおすすめです。最低限記録する内容は下記のとおり。

  • 日付
  • 勉強した時間
  • 学習した内容

学習内容の記録は、「視聴した講義のタイトル」や「解いた過去問の科目や出題年度」「読んだテキストのページ」だけでもOKです。

>> スマホアプリを使って勉強時間を簡単に記録する方法

社労士やま
社労士やま

学習記録を確認しながら満遍なく復習することで、バランスよく実力がアップします。

学習の基本はこちら >> 最短合格できる勉強方法

>> 学習スケジュールはこちら

社労士試験3つの特徴

4脚の青い椅子と、1脚の黄色の椅子

社労士試験は、法律系の国家試験です。労働社会保険諸法令に関する知識が問われます。計算力が問われる問題は少なく、数学が苦手な方でも安心して合格を目指せます。

試験の特徴は次の3つです。

  • 合格基準が多い
  • 救済措置がある
  • 科目合格制度がない

合格基準が多い

頭を抱えている男性

社労士試験は細かく挙げると、17の合格基準があります。合格するにはすべての基準を満たさなければいけません。

  1. 選択式:総得点
  2. 選択式:労働基準法+労働安全衛生法
  3. 選択式:労災保険法
  4. 選択式:雇用保険法
  5. 選択式:労一
  6. 選択式:社一
  7. 選択式:健康保険法
  8. 選択式:厚生年金保険法
  9. 選択式:国民年金法
  10. 択一式:総得点
  11. 択一式:労働基準法+労働安全衛生法
  12. 択一式:労災保険法+労働保険徴収法
  13. 択一式:雇用保険法+労働保険徴収法
  14. 択一式:労一+社一
  15. 択一式:健康保険法
  16. 択一式:厚生年金保険法
  17. 択一式:国民年金法

17の合格基準点を1つでも下回れば足切り、つまり不合格になります。合格基準が多いことが、社労士試験の大きな特徴です。

救済措置がある

女性看護師

社労士試験には救済措置と呼ばれる、合格基準点の引き下げがあります。以下は過去10年間の救済措置の有無です。

試験年選択式
救済措置
択一式
救済措置
2012年ありなし
2013年ありなし
2014年ありあり
2015年ありなし
2016年ありあり
2017年ありあり
2018年ありなし
2019年ありなし
2020年ありなし
2021年ありなし
救済措置の有無(過去10年)

救済措置は、選択式で毎年実施されています。択一式ではあまり見られません。択一式で最後に合格基準点の引き下げが行われたのは、2017年です。

ただし、救済措置があるどうかは合格発表日までわかりません。必ず行われるとは限らないので、最初から救済措置に頼りにするのはやめておきましょう。

社労士やま
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良くも悪くも救済措置に合否を左右されるのが、社労士試験の特徴です。

救済措置が行われる際の基準

合格基準点の補正が行われる際の基準が公開されています。要約すれば、以下のとおりです。

総得点(選択式と択一式に共通)
①受験者の総得点の平均値と、前年度の総得点の平均値と比較する。その差によって、前年の合格基準点を上げ下げしたもの
②ただし、平成12年以降の平均合格率との乖離が大きくなった場合はこの限りではない。
③また、各科目の最低点の引き下げを2科目以上行ったことにより、例年の合格率と比べ高くなるときは、合格基準点を1点高くする。
各科目
①合格基準点(選択式3点、択一式4点)以上を取った受験者が、5割に満たない場合は引き下げる
②ただし、引き下げたときに合格基準点以上の受験者が7割以上になった場合は、原則、引き下げは行われない。
③また、引き下げたときの合格基準点が選択式で0点、択一式で2点以下になる場合も、原則、引き下げはない。

例外的な規定があるので、わかりにくいです。結局、合格発表日にならないとわからないということです。

算出方法の詳細はこちら >> 社会保険労務士試験の合格基準の考え方について

科目合格制度がない

パニックになっている男性

社労士試験には、科目合格の制度がありません。税理士試験や中小企業診断士試験は、科目合格のルールを採用しています。

科目合格制度

試験科目で基準点以上の得点を取った受験者に対し、科目合格を与える制度。科目合格により翌年の試験に向けて、不合格だった科目の学習に集中できます。

社労士試験には科目合格がないため、1科目でも基準点を下回れば不合格。1から再受験しなければいけません。

社労士やま
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一発勝負です。

>> 社労士試験の内容はこちら

やる気を保つコツはこちら >> モチベーションを維持する方法7選

社労士の難易度と合格ラインを理解して一発合格を目指そう

山頂にある旗(ゴール)を眺めている男性

社労士の合格率は6〜7%。他士業と難易度を比べたときのランキングは以下のとおりです。

順位資格名難易度合格率合格までの学習時間の目安
1弁護士(予備試験)
(5.0 / 5.0)
3%6,000時間
2司法書士
(4.0 / 5.0)
4〜5%3,000時間
2税理士
(4.0 / 5.0)
15〜20%3,000時間
4中小企業診断士
(3.0 / 5.0)
4〜5%1,000〜1,500時間
5社会保険労務士
(3.0 / 5.0)
6〜7%800〜1,000時間
6行政書士
(3.0 / 5.0)
10〜13%600〜800時間
7宅地建物取引士
(2.0 / 5.0)
15〜17%300〜500時間
7士業 試験の難易度を比較

試験に合格するには、17の合格基準をすべてクリアする必要があります。

合格基準基準数
選択式の総得点1つ
選択式の各8科目の得点8つ
択一式の総得点1つ
択一式の各7科目の得点7つ
合計17基準

社労士試験に挑戦できるのは1年に一度だけです。しかも、一発合格できる可能性は2%以下。簡単な試験ではありません。

最短で合格するコツは、資格予備校を上手に活用することです。

社労士やま
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社労士試験の難易度と合格ラインを理解して、合格の確率が上がる選択をしましょう。

合格する可能性が確実に上がる!

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